中国の経済発展が日本や世界の環境に大きな影響を与えている

米国のラジオ番組On Pointの7月6日の放送の前半で中国の自動車社会について取り上げている。それによると:

  • 中国は自動車ブームである
    • 1988年に高速道路の総延長は11マイルだったのが、現在は2万3000マイルで、これは米国に次ぐものである。
    • 自動車保有台数は過去5年で3倍になった。
    • 自動車保有台数は世界の2%だが、交通事故死では世界の21%を占めている。
    • 自動車産業に150万人が従事している。
    • 2020年には自動車保有台数が1億3000万台に達する。
    • 2030年には米国を抜いて世界一の自動車保有国になる。
  • 中国の都市の大気汚染は世界で最悪である。
    • 世界で最も大気汚染がひどい都市トップ3は北京、天津、上海である。また、上位20のうちの16が中国にある。
    • 大気汚染による呼吸器疾患により年間30万人から50万人の子供が亡くなっている。
    • 年間7500万件の喘息発作が起こっている。
    • エネルギーの75%は石炭で、多くは硫黄を含む低質なものである。
  • 中国の大気汚染は中国国内や近隣諸国、更に世界中に影響を及ぼしている
    • 中国は二酸化炭素の排出量が世界第2位である。
    • 中国全土の2/3で酸性雨が観測されている。
    • 日本で観測される酸性雨の半分は中国からもたらされている。
    • 全世界の大気中への水銀排出のうち25%が中国からで、米国五大湖で検出されている水銀の25%は中国で排出されたものである。
    • カリフォルニアの大気汚染の30%は中国からのものである。
  • 中国政府は環境問題に取り組んでいる。
    • 1990年代中盤に中国政府の報告書で、環境悪化は社会を不安定にする三大要因の1つに数えられている。
    • 2010年までにエネルギー源の10%を再生可能エネルギーにすることが義務付けられている。

番組の中ではこのほか中国の自動車事情についての報告もあり、興味深かった。