アメリカでフィットやヴィッツが売れ始め、より小型な車への模索も

アメリカでコンパクト・カーと言えば、カローラシビックのサイズの車を指し、それより小型の車、ホンダのフィット、トヨタヴィッツ(日本国外ではYarisという名前)、ミニクーパーなどはほとんど見かけなかった。しかし、昨今の石油高や環境への配慮の動きから、日本やヨーロッパで言うコンパクト・カーがアメリカでもマーケティングされるようになり、売れ始めている。そして、それらよりずっと小型な車がマサシューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボやベンチャー企業から提案されている。
On Pointというラジオ番組2006年5月17日に放送されたTiny Carsという回はそんな内容だった。番組のその回のウェブページで番組のストリーミングを聞けるほか、ここでMP3のファイルがダウンロードできる。番組のウェブサイトには番組中で取り上げられた車の画像ギャラリーも掲載されている。
印象に残ったのは以下の点である。

  • 出演者の自動車評論家はホンダのフィットを高く評価していた。そしてトヨタヴィッツは一段落ちるという評価を下していた。*1
  • 番組が取り上げているような車は通勤や買い物向けが主で、長距離ドライブをしようとする人はやはり稀なようだ。
  • MITのメディアラボは折りたたんで横に並べることができる(stackable)な電気駆動のコンセプトカーの研究を進めている。プロジェクトの公式ページはここで、私が最もインパクトがあると思ったイメージは上記の画像ギャラリー中のこれである。
  • Commuter Carsという会社がタンゴ(Tango)という名前の超小型車を発表している。これは通常の車の半分の幅で、座席が前後に2つ並んでいる。道路の1車線に2台並んで走ることができる。幅は狭いが重心が低く通常の小型車と同程度の重さがあるので高速走行も可能である。*2

*1:基本品質にはそれほど差はないと思うので、ブランドイメージ作りを含めたマーケティングについてホンダのほうがうまくやっているということなのではないかと私は思う。

*2:会社のウェブサイトを見たところ、タンゴは試作段階で、予約を募っている。販売は2・3年あるいはそれ以降になりそうだ。