アダム・カリーが感じているポッドキャストを作る楽しさ

ポッドキャストの父とも言えるアダム・カリーが、彼のポッドキャストDaily Source Codeの10月4日収録分(#253)中でポッドキャストに関する雑感を話していた。彼は元MTVのビデオジョッキー(VJ)で、放送のプロであると言える。
放送に出演するのは非常にストレスが溜まるのだそうだ。常に放送禁止用語とか、局の方針に神経を使い、ヘッドホンから入るディレクターの指示にも注意を払わなければならないからだ。常に不適切発言フィルターをフルに動作させて話すのは大変なのだという。それに対してポッドキャストではそういった神経を使う必要がないのがとてもいいと言っていた。そして、プロのDJ/VJ/アナウンサー等に、ポッドキャストをやってみるように勧めている。
アダム・カリーは彼のポッドキャスト自体からは収入を得ていない。ポッドキャストを中心とした新たな音楽産業を構築しようと自分のお金と時間を投資している段階である。報酬無しにポッドキャストをおこなっていることは、「投資なのだから」ということで一応説明がつくが、やはりやっていて楽しいということもあるのだろう。商法放送に主演していたからこそ味わえるポッドキャストを作る楽しさもあるのだろう。
プロのテレビキャスターが自らの楽しみのために無報酬でおこなっているポッドキャストに本ブログで以前紹介したthis WEEK in TECHがある。現在このポッドキャストはAOLから配信されているため通常の放送と似た制限が課せられてはいるが、それでも普通の放送に比べればずっと自由に発言できるのであろう。
プロが無報酬でポッドキャストをおこなうのはなぜだろうかと少し疑問だったのだが、それが晴れた。よく考えれば、これは、プロのプログラマが仕事とは関係無しにオープンソースソフトウェア(OSS)の開発に関わるのと似ている。
ということをTech Mom from Silicon Valleyを読んでふと考えた。