睡眠不足解消の一手法

時事ドットコムに睡眠に関する記事が出て、睡眠のことがいくつかのブログで話題に上っている。その記事の内容とは直接関係ないのだが、睡眠は多くの関心事項であるので、睡眠について現在考えていることを書いておく。
私は数年前から数ヶ月前まで昼間眠気を感じることがしばしばあった。仕事中や、車を運転しているときにも感じることもあり、問題を感じていた。それほど睡眠時間が短かったわけではないが、私には不足だったのである。数ヶ月前からあることを実行するようになり、昼間に眠気を感じることはなくなった。
実行していることは、単純に目が自然に覚めるまで寝るようにしているのである。そのために十分に早く寝る。これ以上遅く起きるとまずいという時間に目覚ましをセットすることもある。
結論は単純なのだが、ここに至るまでに私には2つ発想の転換が必要で、また、食生活の変更が寄与している。
1つめの発想の転換は1年ほど前に読んだDaniel G. Amen, M.D.著のMaking a Good Brain Greatと題する本の18章Soothing the Brainにあった以下の部分である。この本の日本語訳は「元気な脳をとりもどす」(isbn:4140811633)という題名で既に出版されているが、以下は私が原著を訳したものである。

ノーと言ってもいいし、一旦引き受けたことを再交渉してもいい
忙しすぎるとストレスを減らすのに当てる時間がなくなる。私たちは非常にしばしば、自分の日々の生活に収まるのかどうかを考えることなく、仕事を引き受けてしまう。多くの人は依頼に対して、最初に前頭葉で処理することなしにイエスと言ってしまう。誰かが何かを依頼してきたとき、「考えさせてください」と答えるのが適切かも知れない。その上で、自分の時間、好み、目標に照らし合わせて処理するのである。典型的な1週間のうちに、私は非常に多くの依頼を受け、すべてをこなすのは到底不可能である。以前はノーと言うのにストレスを感じた。私は誰も落胆させたくなかった。私は人が自分に望むことはすべてできてしかるべきだと、なぜか思い込んでいた。そしてある日、山積みになって到底処理しきれない量の仕事を前にして、ついに私は単純にノーと言った。私は自問した。自分はそれらのことを本当にやりたいのか、自分の人生の目標と合致するのか、自分にとっていいことなのか。自分の基準に合わないことに対して、私はノーと言うようになった。最初は難しかった。自分自身の人生を救っているのだと気付くまでは。あなたが多くのことをやりすぎているのなら、重要なこと(それには自分の健康と脳が含まれるべきだ)をし、それ以外については再交渉しなさい。

著者は脳研究・診断の分野で大きな成功を収めている人物であり、この言葉に説得力を感じた。これを読んで、私は仕事量をコントロールする心構えができた。また、その本には脳が十分に働くためには十分な睡眠が必要であるとも書いてあった。効率良く仕事をするためには脳によく働いてもらわねばならず、睡眠は重要であるという認識もできた。
もう1つの発想の転換は数ヶ月前にKQED Forumというラジオ番組のポッドキャストで睡眠について取り上げているのを聞いたときに訪れた。その中で以下のことを言っていた。

  • 多くの現代人は睡眠不足である
  • 昼間に眠気を感じるのは睡眠が不足しているからである
  • 睡眠不足は累積していく。2日間1時間ずつ睡眠が不足すると合計で2時間の不足になる
  • 十分な睡眠時間には個人差があるが、自然に目が覚めるまで寝れば十分な睡眠が取れたと言える

これを聞いて、「自然に目が覚めるまで寝る」を実行するようになった。それでいいと自分として納得したのである。
そして1年ほど前から、動物性を控え目にするように食生活を変えた。そのほうが自分にとって快適だからである。これにより必要な睡眠時間が減った。具体的に言うと、目が覚める時間が早くなった。