科学

確率の罠--99%確かな検査で病気だと言われても本当に病気である確率は99%ではない

1年に1回、TEDという会議が開かれて科学・技術・社会学・社会活動・政治・音楽・エンターテーンメントなどさまざまな分野の最先端の人が講演をおこなっている。ビデオ・ポッドキャストでその年の会議の講演や以前の講演が配信されている。 2005年のTEDで統計…

食事時間の調節で時差に適応できるらしい

Science Fridayで「Circadian Clock Sets at Lunchtime(体内時計は昼食時間に合っている)」と題する部分があった。その内容は以下の通りである。 12時間から16時間何も食べなかったあとで食べると、そのときを基準に体内時計がセットされる。そのしくみがハ…

もと弦理論(string theory)研究者からの弦理論批判

ラジオ番組KQED Forum(サンフランシスコ制作)の2006年9月28日の放送に、理論物理学者のリー・スモーリン(Lee Smolin)が出演し弦理論(string theory)への批判を展開していた。以下で聞くことができる。 番組の内容は、スモーリンが最近出版した「The Trouble …

男女の脳の違い

KQED Forumというラジオ番組で男女の脳の違い(その回の題名はFemale Brain)についてとりあげていた。ストリーミングとMP3ファイルのダウンロードで聞ける。印象に残ったのは以下の点。 妊娠8週間までは男女の脳に違いはないが、その時点で睾丸ができて男性…

加工食品は脳を飢餓状態にし肥満をもたらすとの仮説

加工食品には糖分が多く、食物繊維が少ない。100%果汁も含めてそうである。そういった加工食品の作用により脳が飢餓状態(=カロリー不足)と誤認識し、その結果肥満がもたらされるのではないか。そのような肥満に対する新たな仮説を、カリフォルニア大学サン…

MIT製のコンピュータ制御の精密工作機械セット「ファブラボ」

マサチューセッツ工科大学(MIT)のビット原子センター(The Center for Bits and Atoms)は、レーザーカッターや精密研磨機などの精密工作機械をセットにし、全体をコンピュータ制御にした「ファブラボ」(Fabrication Laboratory略してFab Lab)を開発している。…

脳の成長過程

新生児は脳に1000億の神経細胞を持つが、神経細胞間の接続はまだ少なく、ミエリン鞘を持つものも少ない。ミエリン鞘を持つ神経細胞は信号をより早く伝え、効率よく情報処理をおこなえる。 10歳までに何兆もの新たな接続が形成される。小さい頃の経験は発達や…

医食同源の科学的検証

食生活を改善することで、病気を避けることはもとより、病気の進行を食い止め、更に病気を治すこともできる。コーネル大学教授で菜食主義者で、米国政府の栄養政策にも長年関わっているのコリン・キャンベルがその科学的根拠を講演で述べている。IT Conversa…

脳の三次元画像の精神科医療への応用

精神病患者は脳に目に見える形で変化をきたしていることがある。画像診断をおこなうことでより適切な治療が可能となる。SPECT (Single Photon Emission Computer Tomography) 技術による脳の三次元画像が一般化すれば精神科医療に大きな変革が訪れる。IT Con…

ウイルスによる癌治療

IT Conversationsでウイルスによる癌治療の開発を進めているNeoTropix社のCEOのPaul Hallenbeck氏へのインタビューを聞いた。表題のリンク先でMP3ファイルがダウンロードできる。 19世紀の終わりごろにはすでに癌患者がウイルス感染すると癌が改善されること…

乳糖不耐性と燕麦乳

IT ConversationsのBiotech Nationというシリーズで表題の内容のものを聞いた。表題のリンク先でMP3ファイルがダウンロードできる。この表題は内容から付けたものでもともとの題名とは違う。番組の内容はスウェーデンのLund大学の食物化学のRichard Oste教授…

A New Kind of Science

IT Conversationsで配信されている表題の講演を聞いた。スティーブン・ウルフラム(Stephen Wolfram)という科学者による同名の著書に関しての講演で、深遠な内容だった。2003年2月におこなわれた講演で、たまたま先週IT Conversationsの「Pick of the Week…

Fighting Outbreaks and Bioterrorism

IT Conversationsで表題の解説を聞いた。Biotechnationというラジオ番組からである。西ナイルウイルスをはじめとする新しい病原体の現状と、それに対処することを目指して構築されつつあるSYRISという医療情報システムについてのインタビューである。インタ…

ブライスのパラドックス

IT ConversationsでNetworks - The Science-Spanning Disciplinesと題する講演を聞いた。講演は表題が示すとおり広い範囲に渡っていたのだが、交通における(Braess' Paradox)が紹介されていて、それが興味深かった。講演で使われたスライドがここで見られ、…

The Brain Chip

The Connectionというアメリカのラジオ番組で表題の内容を聞いた。表題のリンク先でストリーミングの音声が聞ける。脊髄損傷で四肢麻痺になった人の頭の中に電極を埋め込み、コンピュータやロボットアームの操作を行なってもらうという治験を1年間行なった結…